上司の機嫌が気になって、怖くて言いたいことが言えない。
怒られたくない。叱られたくない。
つい上司の顔色を見て、言いたいことを呑み込んでしまう。
我慢ばかりで辛い。
どうしたら意見が言えるようになるだろう。
こんにちは。
驚くほど毎日が楽しくなる!
自己表現トレーニングマスターコーチ
浦野いずみです。
冒頭のような悩みを抱えている人は、
ぜひ今日の記事を読み実践してみてください。
今まで怖かった上司がそうでもなくなり
言いたいことを呑み込むことなく
問題がスルッと解決する。
上司との良好な関係と快適な職場環境が手に入る。
その一歩を踏み出すコミュニケーションのコツが身につきます。
さてそのコツとは?
「意見」を「質問」に言い変える
たったこれだけです。
「質問」に言い変えるって、どういうことでしょう。
どうすればいいのでしょう。
本当に「質問」に言い変えるだけで、意見や思いが伝わるのでしょうか。
問題が解決するのでしょうか。
部下の心理・上司の心理を紐解きながら、この疑問にお答えします。
あなたの要求や伝えたいことが上司に伝わるコミュニケーションの取り方、
「意見」を「質問」に言い変える方法とその効果について解説していきます。
Contents
上司が怖くて意見が言えない人の心理
このような悩みを持つ人の傾向として
「意見を言う」ことは、相手を「批判・批評・指摘」することに繋がる。相手を「反論」することに繋がる。と考えがちで
「批判・批評・指摘・反論」は、相手を「攻撃」することと同意だと感じていたりします。
加えて「人は攻撃を受けると、相手に反撃する」という思考がまでが1セットになっていると
「上司に意見を言うと、反撃されて痛い目に合う」このような深層心理が働きます。
しかし「意見」が、必ずしも「批判」や「攻撃」に繋がるわけではありません。
意見とは
『ある事柄に対して、考えを持っていたり心に思っていること』です。
つまり『意見を言う』とは
『自分の考えや思いを言葉にして伝えること』です。
あなたが意見を「批判」だと感じていると
伝えようとする考えや思いは、ついつい「批判的な文言」になってしまいます。
あなたが意見を「攻撃」だと感じていると
上司に「勝たなければならない」、上司を「負かさなければならない。」
つまり自分の意見を通し、上司を「納得させなければならない。」
このような思考に囚われ、伝える前から上司との「対立関係」を心の中で増幅させてしまうのです。
すると攻撃的な言い方しか思い浮かばなくなり
「この言い方じゃ、上司が不機嫌になるよな・・・怒らせるかも、叱られるかも」
と最終的に伝えられなくなってしまいます。
「それでは自分の気持ちを変えてください!」といって、すぐに切り替えることって難しいですよね。
言い方も一人で考えているといつも通りのパターンに陥りがち。
そこで一歩踏み出すコツが「意見」を「質問表現」に変えることなのです。
2つ表現方法と上司の心理状態の違い
それでは
「意見表現」と「質問表現」の違い、質問表現の効果性(上司の心理状態への影響)、質問表現とはどんなものなのか。
事例を挙げてご説明しましょう。
《事例》
上司に今日中に決裁してもらいたい案件を提出しているのに、まだ手を付けていなさそうだ。
このままだと間に合わないかもしれない。早く取り組んで欲しい。
こんなとき・・・
「○○の件、今日中に決裁を頂きたいとお伝えしていましたが、このままだと間に合いません。早急に取り組んで下さい。」
とストレートに言ってしまうと、角が立ちそうですね。
上司は、間もなく取り汲むつもりだったかもしれません。
決裁よりも緊急度の高い仕事が入っていたかもしれません。
他の業務が多忙で忘れていたかもしれません。
仮にうっかり忘れることが多い上司であっても、今回も同じとは限りません。
どのような事情であっても
このんな風にストレートな表現で意見された上司の心情は
・部下からダメ出しされた。バカにされた。
・部下に上から目線で指摘、指示された。
・えらそうに何様なんだ!
と多かれ少なかれ部下からの圧力を感じてしまい、不快になる可能性があります。
上司が全く不快にならないとしたら
その上司と部下はコミュニケーションが充分にとれていて良好な関係を築けているか、もしくは上司が寛大かのいずれかでしょう。
余談ですが、上司が不快にならずとも部下の後輩や部下の部下にこのやりとりを見せることは懸命とは言えません。
その理由は、別の機会にご紹介したいと思います。
さて上司が不快になる要因は、もう一つあります。
それは部下のこのストレートな意見を受け入れて「行動すること」。
つまり「早急に決裁の案件に取り組むこと」です。
なぜこれが不快につながるのでしょう。
一般的に指摘や指示だしするのは上司の役目ですね。
ところが『部下に指摘や指示されて、上司が行動する』ことは、上司と部下の立場が逆転することを意味します。
立場が逆転することで
・自分の存在が軽くみられるのではないか。
・上司としての尊厳が失われるのではないか。
こんな心理が働いて、たとえ部下の意見が正論だとしても素直に受け入れたくないと思ってしまう上司もいるでしょう。
その結果、イラっとして「言われなくても分かってる!」と怒ってしまったり、「それより急ぐ案件があるんだ!」と強く反発してしまうかもしれません。
では「意見」を「質問表現」に変えてみるとどうでしょう。
「〇〇の件、今日中に決裁を頂きたいのですが、頂けそうでしょうか?」
このように要求をシンプルに伝え、上司の都合を尋ねます。
すると上司は催促されてはいるものの
自分の都合を尋ねる部下に対して、いきなり不快感を持つことは少ないでしょう。
人の状況や気持ちに配慮できる人だと、感じるかもしれません。
うっかり忘れていたとしたら「失念していた。言ってもらって助かった!」と感謝されるかもしれません。
そして上司が可能な状況なら「今日中に出来る」との返答が得られ、早急に取り組んでもらえます。
これは部下の希望を聞いた上で、尋ねられた自分の都合を上司が『主体的』に考えた結果、行動に移す流れです。
上司と部下の立場が逆転することはなく、上司は自分が軽んじられるような感覚にもなりません。
上司はイラっとすることはなく怒ったり反撃することもなく、状況が許せば部下の要求を受け入れ行動する確率が高くなります。
さてこの「質問」があなたにとって難しいと感じたなら、次にご紹介する『疑問形』からチャレンジしてください。
とってもシンプルで簡単な方法です。
言葉尻を『疑問形』にする
あなたが普段使っている言葉の言葉尻を『疑問形』にするだけで、上司が不快になることなく主体的に思考し行動する心理状態になります。
たとえば
「〇〇してください。」→「〇〇して頂けせんか?」
「〇〇をお願いします。」→「〇〇をお願いしてもよろしいですか?」
「〇〇は効率が悪いと思います」→「〇〇は効率が悪くありませんか?」
どうですか。これなら簡単ですね。
普段このようなことを意識して言葉を使っていないなら、
言いたいことを呑み込んで我慢しているなら、ぜひ実践してみてください。
たったこれだけでも、あなたの考えや思いは格段に上司に伝わりやすくなります。
「上司なんて怖くない!」あなたの心理状態にも変化が
あなたが上司の機嫌を損ねて怒られたり反撃されるのを恐れるあまり意見が言えないなら
「質問表現」は、上司に対する緊張感や恐怖心を軽減してくれます。
なぜなら「質問表現」は、ただ上司の都合や考えを尋ねているだけだからです。
意見を言ってるわけでも、対立しているわけでもないからです。
上司の「返答」が、あなたの望むものならラッキー!
あなたは意見を言わずして、上司に怒られたり反撃されることもなく、あなたの望む状態を手に入れることが出来ました。
めでたしめでたし、ハッピーエンド^^
上司の「返答」が、あなたが望まないものなら残念!
あなたの望む状態は手に入らなかったけど、緊張しながら意見を言わずに済んだし、怒られたり反撃されることもありませんでした。
つまりバッドエンドではなく、つづく・・・(笑)です。
まずは一つでも多くラッキー!を体感してくだい。
上司に意見を伝えるコミュニケーション《トレーニング法》
「質問までは結構出来てます!でも怖くて意見が言えません」
そんなあなたのためにトレーニング法を少しご紹介します。
言葉事例
「私は○○したいです」を
「私は○○したいと考えますが、どう思われますか?」に変換して上司に伝える。
「私は○○に問題があると考えます」を
「私は○○に問題があると考えますが、どう思われますか?」に変換して上司に伝える。
これは疑問形ではあるものの
先の「ハイ」か「イイエ」のような単純な「質問」とは異なります。
あなたの考えや意見を上司に聞いてもらった上で、
上司の意見を求める「相談導入の質問」です。
この質問は『上司の意見や考えをぜひ聞かせてください』というあなたのスタンスを明確にします。
自分の考えを上司に「同意してもらうため」「説得するため」に伝えているわけでないことが上司に伝わります。
さて、この質問はどのような効果があるでしょう。
「相談導入の質問」3つの効果
1.上司への相談(上司の考えを聞く姿勢が明確)が前提のため、頭ごなしに叱られたり全否定される可能性は極めて低いです。
頼られることを面倒だと思う反面、嬉しいと感じる上司も多いです。
2.1の効果で緊張感や恐怖心が軽減し、落ち着いた気持ちで自分の意見を伝えることができるようになります。
また事前に
「ご相談させて頂きたいのですが、今お時間よろしいでしょうか?」
「ご意見を伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」
と質問し上司の承諾を得ておくと、上司も時間の都合と心の準備が整うので、より話し易い環境を作ることができます。
3.上司の意見を聞くことで、気づきを得たり新発想がひらめくこともあり、最適な意見に発展する可能性が広がります。
いかがでしたか。チャレンジできそうでしょうか。
それでは最後に
今日の大事なポイント
1.『意見を言う』ということとは
『自分の考えや思いを言葉にして伝えること』だと念頭におきましょう。
2.「意見」を『質問表現』に変えて上司に伝えましょう。
あなたの心理的ストレスと上司が不機になる確率が格段に減ります。
3.シンプルで簡単な『疑問形』から始めましょう。
これが身についてきたら少しずつハードルを上げましょう。
4.「相談導入の質問」に取り組むにあたり注意すること
(1)『2.質問表現』『3.疑問形』を繰り返し行い、上司とのコミュニケーションに対する恐怖心が減ってきたと感じてから取り組みましょう。
(2)「あなたが意見を伝えるトレーニング」と捉え、上司の考えに耳を傾ける姿勢を保ちましょう。
今日はここまでです。お読み頂きありがとうござました。
あなたの思いや魅力が、必要な人へ大切な人へ届けたい人へ届きますように。
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