自己表現とは
自分らしい生き方であり、コミュニケーションの本質です。
自己表現の質は、「自分と相手は違う」ということをどれだけ腑に落とせているか。で決まります。
すると自分が正しいと思う伝え方でなく、相手に伝わるように伝えるようとするでしょう。
相手のメッセージを自分なりに解釈することによる行き違いが少なくなるでしょう。
自己表現というと、面白く話せる。理論整然と自分の意見を言える。
といった言語的なイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。
たとえ黙っていても相手に対してメッセージを送っているのです。
その時の状況、表情、姿勢によって、周囲が「怒っていそうだ」「体調が悪そうだ」と捉えたら、それはそのようなメッセージを発信している(自己表現)をしているということです。
私たちは、表情、姿勢、容姿、声の大きさ、スピードといった様々な情報から相手の個性や気持ちや思いを自分なりに受信します。
「自己表現」の3つの柱-『心』 『行動』 『容姿』
・心が変われば、行動が、容姿が変わります。
・行動が変われば、心が、容姿が変わります。
・容姿が変われば、心が、行動が変わります。
これらの相互作用により、言葉だけでは伝えきれない自分の魅力や思いを届けたい人に届けることが出来るのです。
自己表現ためのステップ
1、「自分を知る」
分かっているつもりでも、そこに自分なりの思い込みがあり、「良い・悪い」のジャッジをしてしまっています。それが、フラットに自分を捉えることが出来ない原因です。
・自分にどんな特質があるの?・思考の癖は?・どんな状況が心地よいの?・何を感じているの?
・何を手に入れたいの?
*自分を知らなければ、自己を表現することは出来ません。
2、「他人を知る」
他人の特性、思考などを知ることで、自分が発信しているメッセージがどう相手に受信されているのか?
他人からの発信されたメッセージを自分がどう解釈して受信しているのか?
*他人を知らなければ、他人に届くメッセージを送ることができません。
他人からのメッセージを受信することが出来ません。
3、「自分と他人が異なる存在であると認識する」
たとえ夫婦や親子であっても一人として同じ人はいません。
自分の期待通りに人は動いてくれないこと、自分と同じ価値観でないこと、自分と同じ感情を持たないこと。自分と同じペースでないこと。
*相手を思うことと、相手に振り回されることは違います。
自分も他人も違う個人として尊重することが自立心と愛を育みます。
「自己表現」と「自立」と「愛」ってどんな関係性があるの?
『自分と相手は違う個人ある』と認識することが、「自立」への一歩です。
経済的に自立をしていたとしても、相手の言動に自分の感情が振り回されているとしたら、それは相手に依存しているからなのです。
自分の期待通りに相手に動ほしい、或いはその反対に相手の期待に応えなければと言う思いが強く、それらが愛であると信じている人がいます。けれどそれは愛ではなく「共依存関係」なのです。
一人で立つことも出来るし、自分が助けて欲しいときは「助けて」と言え助けてもらえる。たとえ断られてもそれを受け入れることができる。
相手が「助けて」と言ったら助けることが出来る。けれど断ることも出来る。
助けて欲しい時、共感してほしい時、さまざまな状況がありますが、その時のメッセージの発信の仕方をちゃんと相手に届くように伝えることができる。
それは、相手を違う個人として尊重出来ているからこそ出来ることなのです。
これが自立心(主体性)を持った愛(相互依存・相互支援)の関係性です。
自分と他人の違いを理解し合うことで、家族・職場といったコミュニティーで互いを活かし合うことのできる基盤が作られるのです。