丁寧の教えたのに仕事を覚えてくれない
覚えが遅いのにメモをとってくれない
メモを取っても有効に活用されてない
挙句の果てに、教えた事も
「知りませんでした。」「初めて知りました」と
言われてイライラしてしまう・・・。
そして大切な後輩や部下にイライラする自分も嫌になる・・・
そんな部下の育成で悩んでいたり
春から新人研修を担当し不安を感じていたりしていませんか?
女性が楽しく自分らしく幸せに働く職場をサポートする
自己表現トレーニングシニアコーチの高橋千晴です。
中間管理職になり沢山の部下やスタッフと関わり、
指導育成をしていると、
こんな思いをされることもありますよね。
今までの新人や後輩、部下はそんな事なかったのにどうしてだろう、
その人に合わせてやっているけど、なかなか覚えてくれない。
メモも取ってくれない、使えてない。
自分の仕事も抱えながら、
そんな思いにかられて余裕も持てなくなってしまう。
頑張れば頑張るほど疲れてしまう・・・
そんな責任感のあるあなたに!
新入社員や部下に仕事・業務を指導する際に
実践して欲しい3つの基本をお伝えしますね。
そしてそのセクション毎に質問(問い)をいれていますので、
答えてみてもらえると嬉しく思います。
Contents
仕事・業務を指導する際におさえておくべき3つの基本
1.人は忘れる生き物で記憶は曖昧であることを理解する
2.ゴールを伝えながら細分化して教える
3.理解度とメモを確認する
基本的な事かもしれませんが、
どれかが抜けていると上手くいかない場面がでてきます。
実は基本や当たり前の事を当たり前以上に意識してやることが近道です。
ぜひそれぞれの項目を確認してみてくださいね。
1.人は忘れる生き物で記憶は曖昧であることを理解する
人は忘れる生き物であることは、誰もが百も承知と思います。
しかし、仕事の時はそれを忘れている人も多いように思います。
エビングハウスの忘却曲線をご存知でしょうか。
1800年後半代に心理学者であり記憶に関する実験の先駆者である
ヘルマン・エビングハウス氏が発表されたこのデータは今も提唱されています。
本来は意味のない文字列を完全に記憶をするまでの時間や回数を数値化した
ものですが、それを記憶として忘れる率と変換してとらえると、
1時間後には56%忘れる
1日後には74%忘れる
1週間後には77%忘れる
1か月後には79%忘れる
となります。
本来は脳の使い方次第なのですが、
何もせず一般的に覚えようとするとこの数字が妥当です。
これほどの勢いで人は忘れていく、もしくは曖昧になっていくのです。
それを教える側も教わる側も十分に理解しておくことがまず大切なのです。
指導する・伝える側は、
半分程度忘れられると思ったら、
より一層覚えてもらうための工夫が必要と感じ工夫しようとしますよね?
そして、この割合で忘れるものだと理解していれば
「聞いてない」と言われても、冷静に穏やかに受け止められることでしょう。
時間が経てばたつほど忘れ、曖昧になり
いつの間にか解釈が変わって記憶されてしまうこともあります。
そうならないように手を打つことが大切です。
教わる・受け取る側にとれば、
この勢いで忘れていたら、仕事にならない事がわかると思います。
恐らく職場に居ずらい気持ちになるでしょう。
誰よりも本人が一番困るのです。
だから忘れたときに困らないようメモを取ることの重要性を伝えるのです。
そしてこれを両者が理解しておくことが重要です。
そうすれば、
教える側は復習や実践や確認する機会を設けるでしょうし、
「聞いていません!」と言われても、
本当に理解していれば「忘れるよね~」と受け止めて説明することもできます。
教わる側も「聞いていません!」と思っても
教えてもらった可能性もあるかも・・と
「教えてもらっていたかもしれませんが、もう一度お願いします。」
ともいえるようになる。
これを指導する側は十分理解しておくことが大切です。
指導する側が十分理解した上で、
レクチャーする初めの段階で新入社員や部下に伝えて
メモを取る意識付けをするのです。
そうすると、それぞれの立場も理解しあえるようにもなり、
気持ち良いコミュニケーションとなり信頼関係も築いていけます。
心地よい関係性でいることは、業務習得に集中できる秘訣でもあります。
~問い~
「仕事を覚えてもらいやすくする為に、どんな上司(先輩)でいますか?」
2.ゴールを伝えながら細分化して伝える
まずゴール設定をしましょう。
教えようとしている業務が、どうなっていれば完了なのか
どのような繋がりがあるのかを具体的に共有する事が始めです。
それから具体的に一つ一つの手順やポイントを伝えていきます。
このゴール設定がずれているケースが良く見受けられます。
教える側の常識で伝えてはNGです。
例えば、アパレルの店長だったとして、
フィッティングルームの清掃を伝えるとすると、
【NG例】
「忘れ物ないか確認して、きれいにしておいて!」
これはもう・・・不十分すぎです。
忘れ物ないか確認の言葉はOKです!
きれいとは、どういう状態なのか、
どこをチェックするのかわかりません。
そんなの常識!ではないのです。
常識と言われる事は、
個人の考えや育った環境、これまでの経験により異なります。
【OK例】
(ゴールの共有)
誰が入っても、お客様自身や洋服、持ち物が汚れる心配もなく、
安心して気持ちよく着替えフィッティングができるよう
床や鏡、壁など清潔さが感じられるようにしましょう。
このように誰に向けてどのような状態がゴールなのかを、
まず伝えます。
綺麗にする目的や、誰に何のためにするのかもです。
本当に覚えて欲しい事はそこにあるからです。
それから具体的に細分化して伝えます。
【OK例】の続き
・忘れ物がないか中に入って扉の裏や角も確認
・絨毯に髪の毛やほこりがないよう粘着ローラーを使用する
(開店前閉店後は掃除機をかける)
・鏡に指紋や汚れがないか確認しながら専用布でふき取る
など、手順やポイントを具体的に伝えて、メモを取ってもらいます。
マニュアルやチェックリストがあれば、
自分が大切だと思ったところにラインをする。
気づいた事をメモに残してもらうと良いです。
もし長い手順がある業務であれば、
細分して伝えた事をいくつかに分割して、確認しながら進めていきます。
実際、仕上がりにずれが生じてしまったとしたら、
最初のゴール、目的を伝えながら指導をします。
その際に最もNGな対応、発言は、
「きれいに掃除していいましたよね?」
「掃除できてない!」などです。
こうなると不満とやる気をそがれるしかありません。
相手は「私はそんな事は気にならない、そこまでとは聞いてない」
となるかもしれないからです。
その部下と自分と認識のずれがあった事だけが事実です。
誰が入っても・安心・清潔感等のゴールを伝えていたならば、
私はここが気になる、という事は他にもそのようなお客様がいるかもしれない。
という想像力も養いながら育てることもできます。
私はよくゴールを合わす重要性を伝える時、
絵ずらを合わせると言う事があります。
そのゴールができた状態を、
完成の絵や映画のワンシーンのようにです。
それが互いに同じよ絵ずら、状態に見えるよう、伝えるのが大切です。
明確になればなるほど成果が表れます。
~問い~
「その仕事(業務)のゴールは、どんなワンシーンはですか?」
3.理解度とメモを確認する
何をメモするのかは、当然個人差があります。
もちろん指導する中で大事な事は、
「ここは重要なのでメモを・・」と促す事もあるでしょうが、
それ以外は個人任せです。
メモを!と伝えても、私は大丈夫!とメモを取らない新入社員や部下もいます。
こちらがメモを取って欲しいなと思う人に限って、
メモを取らない事もよくあります。
そこで、メモの重要性をわかってもらう為にも、業務習得の為にも、
理解度をチェックしましょう。
よくメモをしていて理解してそうに見えても全然理解していなかったり、
あまり聞いてなさそうだな・・・と思っていても、
しっかりと理解していることもあります。
伝えた後に確認してみる、数時間後や翌日などに確認してみるのです。
確認方法はいくつかあります。
・指導や説明した事を言ってもらう
・こちらから質問して答えてもらう
・テストをしてみる
どれをするにしても、
理解していたり出来ていたら、それをまず褒めましょう。
そして抜けていた事は、それをズバリ言うのではなく、確認質問してみます。
そして全く抜けているようであれば、
「メモに追加しておいてね~」でも良いでしょうし、
たまたま抜けただけ等それほど問題でもなさそうでも、
「メモしておかなくて大丈夫?」と聞き促します。
そして最後は、確実に覚えている事やメモしている事を
角度を変えてでもあえて確認質問して、答えてもらいます。
もちろん答えられるでしょうから、
その「覚えていた」「メモしていた」ことは
その事実を褒めます。
メモしているはずなのにわからないと言われたら、
「メモしてたんじゃない?」とメモの確認を促し、
メモを見返せばできるを体感してもらうのです。
そもそも1対1で指導する時はどこに何をメモしているか把握できますし、
1対多人数でも、目を配っているとなんとなくわかりますよね。
そんな項目は覚えておいて、こちらが確認するのです。
そして最後はそのメモを使えるようにする事を伝えておきましょう。
~問い~
「指導の際、一番伝えたいメッセージは何ですか?」
まとめ
いかがでしたか?
メモを取らない人は、メモを取るタイミングがわからない人もいますし、
メモを取る習慣がない、重要性を感じない人もいます。
仕事には毎日する仕事もあれば、
一週間に一度のこと、1か月に一度のこともあります。
そんな未来の自分の為にメモに残すことを伝えながら、
もし人より覚えが悪かったとしても、メモが助けてくれる。
自分も必ず「できる」ということを伝えながら指導できると良いですね。
そして覚えるのに時間がかかる新入社員や部下がいれば、
自分自身の成長のチャンスかもしれません。
相手が覚えれなかった事は、
伝わりにくい説明や曖昧な事があったかもしれませんし、
指導の手法を増やせるチャンスです。
部下の指導は、部下からも学びをもらっているのです。
共に成長することを喜べる関係となり、
楽しく自分らしく幸せに働く職場になることを応援しています。
~問い~
「これから部下(後輩)に、どんなサポートをしていきますか?」
執筆者-高橋 千晴/TAKAHASHI CHIHARU
プロフィール
ブログ
仕事も人生も自分らしく楽しく幸せに!愛と夢の魔法使いちはるん
高橋千晴:お問合せ
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