こんにちは。自己表現トレーニングマスターコーチの浦野いずみです。
さて、最近この春に入社してきた新卒新入社員の育て方のご相談にのっています。
入社から五カ月がたち、
最初は出来ないことが当たり前~を前提に丁寧に指導してきたけれど
そろそろ、それぐらい自分で考えてよ。
それ何度も教えてるよね。
イチイチそんなことで質問してこないでよ。
何回同じ失敗するのよ~。
と、イライラしてしまう。
どうやって教えたら出来るようになってくれるんだろう・・・
と、分からなくなっている。
こんな方は、今日の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事は「育てる」ことを前提としています。
単に指示命令で動く社員が必要ならこの記事は、役に立ちません。
最初は新人なので指示出しで動くことは多いでしょうが、
自分で柔軟に問題を解決出来たり、自分で仕事を創り出せたりする。
そんな人財に育てたいとお考えなら、この記事は役に立ちます。
それでは、
Contents
ステップ1:目的・意図を理解させる
具体的な行動を教える時に
その行動は「何のためか」という意図を教える必要があります。
・何を手に入れるためか
・どんな状況を作り出すためか
といったことです。
この「何のためか」は、経験を積んでいると当たり前になってしまっていて
つい「それぐらい分かるやろー」と思い込んでしまっています。
だから、ついつい「目的や意図」をすっ飛ばして行動だけを教えてしまいます。
確かに言わなくても「意図を汲み取れる」新入社員もいるでしょうが、「分からない」人もいるのです。
この意図が理解できていないと
やり方(行動)に拘り過ぎて柔軟な行動ができず、目的が達成できないといった事態に陥ります。
例えば
取引先A社へのメールの書き方を教えたとしましょう。
とても丁寧なお堅いビジネス文章で教えました。
基本としてです。
B社の担当者は、親しみ易い口語的な文章を使います。
その人への返信がお堅いビジネス文章でももちろん良いのですが、
何度かやりとりしている間に、B社の担当者は違和感を持つかもしれません。
いつまでたっても堅いな。。。
とっつきにくいな。。。
言いにくいな。。。と感じるかも?
さて、メールの意図は
「連絡する・業務を遂行する」ということの他に、
困ったときに助けてもらう取引先とは「仲良くなっておく」「友好な関係を築く」という意図があり、
その会社では大事にしていることだとしたら~?
この事例、以前クライアントさんからお聞きしたことです。
メールを送信する前に「この文章でいいですか?確認してください。」と、しょっちゅう尋ねてくる新入社員がいました。
どうやら「正しい文章」にその新入社員は拘りがあるよう。。。
「でも、そんなことはそれほど大事じゃないんです(泣)
そりゃ丁寧な文章にこしたことはないし
誤字脱字もないことにこしたことはありませんが、重要なのはソコじゃない!!」
と嘆かれていました。
この新入社員が
「相手先の担当者と友好な関係を築くことも大事」という意図が理解できてきると
イチイチ尋ねることなく柔軟にメールを送信することができたかもしれません。
学生時代に
1+2=〇
という思考の癖がついていると、答えは「3」一つしかありません。
〇+△=3
という思考の癖がついていると、答えは無数にみつかります。
「3」という結果を得るためには、
「3」という意図を満たすためには、
どんな行動が、どんな方法が、あるだろうか?という思考です。
ステップ2:「教える」から「質問する」にシフトする
具体的な行動と意図を幾つも教えた後に、
「〇〇はどうしたらいいですか?」というような質問を新入社員から受けたとき
「△△しておいて」「××したらいいよ」というように、教えたりアドバイスをするよりも
「〇〇は何のためにするの?」と欲しい結果(意図・目的)を尋ねたり、
「その結果を得るためには、どうしたらいいと思う?」と質問返しするのです。
このように自分で考えるという癖づけをしていきます。
もし、新入社員の回答があなたが期待する答えでなかったとしても
「何でそんな考えになるの?前に教えたことと違うやん!」
などど責めてはいけません。
更に質問を繰り返していきます。
どのような質問をするかは
それぞれ異なるのでここでは書ききれませんが、
「それをすることのメリットとデメリットを3つ上げてみて~」などもあるでしょう。
この点をご自身の事象に応じて詳しく知りたい方は、講座やコーチングにいらして下さい。
新入社員が同じような失敗を何度も繰り返したら
「どうして出来ないの?」ではなく
「どうしたら出来るようになると思う?」と、出来る方法を考える方向へと質問します。
「どうして出来ないの?」がダメなわけではありませんが、
この質問は注意しないと
「出来る方法」よりも「出来ない言い訳」の方向へ思考が向きやすいからです。
質問の質というのはとても重要で、相手の思考を方向づけます。
ステップ3:「答え」を教えるのではなく、「答えを導く方法」を教える
例えば、デパートで見知らぬ子どから「トイレはどこですか?」と聞かれたとき
「真直ぐ進んで、左に曲がるとあるよ。」と、教えるのが「答え」。
トイレの場所を自分で見つける方法(地図の見方など)を教えるのが、「答えを導く方法」。
まっ、緊急な用足しで「自分でトイレを見つける方法を教えるね~。」
なんてやってたら洩らしちゃいますが(笑)
仕事でも緊急な対処が必要な場合、「答え」を教えることも必要です。
ただ、
トイレはどこですか?
おもちゃ売り場はどこですか?
文具売り場はどこですか?
と、質問するたびにいつも「答え」を教えてもらい、
地図の見方を教えられなかったとしたら・・・
毎回、知っている人に聞かないと行きたい場所に行けなくなります。
つまり、自分で考えて解決する思考は手に入りません。
地図の見方を教えるのは時間がかかるので
経験者からすると
まどろっこしく感じたり、私がする方が早いわ~
と感じることもあるでしょう。
しかし
人育てとは、時間と手間がかかるものなのです。
どの程度、時間と手間をかけるかは
個人によって異なりますし、
その人をどこまで育てたいか?によって変わってきます。
どのような人財に育てたいか、どこまで育てたいか?
それは会社や上司、先輩が「何のために」育てたいのかという「意図」によって変わってくるでしょう。。
そう、一番最初にお伝えしたように「意図」って大切なんですね。
さて、ここまでご紹介したことは数ある方法の中のほんの一部です。
そしてこれらの「方法」で効果を得るためには、
この方法を使う前にやっておくべき、最も重要なことがあります。
それは、新入社員の「心があなたに開いている」こと。
そう「心が開いている」ということ
。
もう一回言います。
「心が開いている」ということ。
3回書いた(笑)
これ、とっても重要です。
特にステップ2の質問は、心が開いていないと相手は質問ではなく「詰問」として受け取ってしまいます。
すると
責められているように感じ、
あなたに対して緊張し、思考を巡らせることができなくなったり、
あなたに対して怒りを感じ、反抗心が湧いたりします。
ステップ3も「うざい」「面倒」と受け取られ
「さっさと答えを教えてくれたらいいのに~」となるでしょう。
相手の心が開いていないと、
いくら質問しても
いくら時間をかけて教えたとしても
あなたの言葉や気持ちは相手に届かないのです。
届かなければこの人育てに役立つ方法は、ちーぃとも役に立たなくなってしまいます。
逆効果になるかもしれません。
ということで、今日ご紹介した方法は役に立ちますが、
それを使う前にぜひ相手の心を開く方法を身につけて頂くことをおススメします。
9月30日(土)に「相手の心を開くコツ!相手の心を掴むコツ!」をテーマに3つの講座を開催します。
題して【自己表現トレーニング1Dayスクール】
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今日もお読み頂きありがとうございました。
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